【南アフリカ】主要4都市の家賃&宿泊施設の価格を徹底解説！

アフリカ市場に企業が進出する際の候補として挙がる国と言えば、ケニアと南アフリカではないでしょうか。この記事では、南アフリカの主要都市の発展の状態、物資やインフラの普及、物価について解説します。今回は都市ごとの家賃と宿泊施設の価格を比較をしました。

南アフリカの物価、インフラ整備、経済、サブカルチャーを北澤Noziが南アフリカダーバンからお伝えします。

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南アフリカのお金のこと、物価＆賃金について

物価比較の前に、南アフリカの物価イメージをつけましょう。
ここでは、南アフリカでディナーを楽しんだ場合の出費例を例にします！

例えば、日本人で南アフリカに駐在生活をしている人であれば、スマホアプリでUberタクシーを使って食事に行くのが一般的です。

友人と会ってワインを飲み、前菜、メイン、デザートとコーヒーを頼んで、またUberタクシーで戻った場合の物価を想定してみましょう。

この夜の出費を「手ごろな価格」と感じた方は、南アフリカでは「中流階級」に属するでしょう。

では、このような生活をしている人は、南アフリカにどれくらいいるのでしょうか？
World Bank の調べによると、南アフリカの人口の20％程だということです。

南アフリカの最低賃金は「1時間で約200円」

南アフリカの最低賃金は現在23.19ランド、193円です。
先ほどのディナーを例にすると出費は南アフリカの7割以上の人の約3日分の給料を遣ったことになります。

＊南アフリカは経済が安定しておらず、為替の変動が大きいです。
日本円の価値は2022年6月現在の1ランド＝8.34円で計算されています。

貧富の差が激しい南アフリカ

南アフリカは世界で最も貧富の差が大きい国で、メキシコ、ロシア、アメリカ、UKがそれに続きます。

南アフリカにおける家計資産の分布について、SA-TIEDのリサーチよると

最も裕福な、
10%の人が国の85.6%の富を所有
1%の人が国の54.7％の富を所有
0.1%の人が国の29.8％の富を所有
0.01%が14.9%の富を所有
しています。

貧富の差が大きいためにエリアによってインフラ整備の違いも大きく、不公平さが不満につながり、犯罪が起きやすい環境になっているのが事実です。

こういった背景のために都市ではインフラが整っており、先進的なビジネスが街を近代化してます。多くの外国人投資家が土地物件を持つケープタウンは特に、ヨーロッパの都市とリゾート地を合わせたような美しい街です。

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南アフリカの9つの州と主要都市

南アフリカには9つの州(provinces)があり、それぞれの州に自治体(Minucipality)があります。

国のGDP生産の6割を占めるのはヨハネスブルグ市・ツワネ市があるハウテン州(34%)、ダーバン市があるクワズルナタル州(16%)、ケープタウン市がある西ケープ州(14%)の3つの州です。

今回の記事ではその3つの州にある4つの都市をクローズアップしていきます。

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南アフリカの主要4都市の家賃&宿泊施設の価格を徹底解説

【南アフリカ全体】ビジネス滞在するなら「キッチン付ホテル」が便利

南アフリカでは、充実した台所用品が揃ったキッチン付きアパートのような宿泊施設が点在しています。掃除は定期的に入り、セキュリティーもしっかりとしています。

日本ではキッチン付きのホテルに泊まることは珍しいですが、南アフリカでは割と一般的で、長期滞在の人には嬉しい設備が整っています。
プールやフィットネスジムがついている所も珍しくありません。

ビジネスで南アフリカを訪れるビジネスマンのためのホテル、BlackBrick Hotelはそんな時代風景を反映したホテルです。2019年7月にオープンしたこの施設を詳しく見てみましょう。

BrickBlackホテルはハウトレインのサントン駅から車で4分の距離にあります。

モノトーン色で統一されたスタイリッシュな部屋はバルコニー付きで、45平方メートルと広々としています。
クイーンサイズのベッド、大きなソファとサテライトTVがあり、キッチンには食器や調理器具が完備されていて、冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機もついているので、チェックインしたその日からヨハネスブルグで生活しているような気分に。

もちろんWiFi完備、ファイバーネットワークで通信スピードも心配ありません。

オフィススペースを利用すれば、コピー機やFAXなどの機器の他、コンファレンスルームも利用できます。
娯楽施設としてはフィットネスジム、サウナ、プール映画館、屋上にはバーやレストランもあり、書ききれないほどの便利なサービスと豪華な施設があります。

東京都心で、交通の便の良いビジネスホテルを調べてみると、割引がなければ10,000円以下で泊まれる場所を探すのは難しいようです。
1泊1名で価格が約10,000円のホテルだと、部屋のサイズは14平方メートル。ほとんどベッド以外のスペースはありません。トイレはユニットバスでシンクもバスもミニサイズ。

仕事が終わってホテルに帰るのが楽しみ、という気持ちになれる南アフリカのアパートホテルは、ゆっくり休めて仕事もはかどりそうです！では、今度は各主要都市の特徴と、アパートホテルの家賃を見ていきましょう。

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ヨハネスブルグ市（ハウテン州）の家賃&宿泊施設

ヨハネスブルグ市は人口(443万人)とGDP成長率(3.18%)共に、国で一番に位置します。

南アフリカのビジネスの中心地であるサントン (Sandton) を含むヨハネスブルグ市は、アフリカのニューヨークのような場所です。
ストックマーケット (JSE) あるサントンには、世界の企業が集まるオフィス街やホテルが立ち並びます。2010年に開通した、時速80kmで走るアフリカで唯一の快速列車、ハオトレイン(Gautrain)に乗れば、ORタンボ国際空港からサントン(Sandton)まで15分で移動する事ができます。

ヨハネスブルグ市内の中心にあるハウトレイン・サントン駅は、3つのショッピングセンター、ホテル、オフィスビルなどの高層ビルに続いています。ネルソンマンデラ元大統領の銅像があるサントンスクエアは、ヨーロッパ調の格式の高いレストランやスタイリッシュなバーに囲まれています。国内外のブランドショップや買い物客の、カラフルでファンキーなファッションを楽しめます。

ヨハネスブルグでマンスリーアパートメントを借りるには？

サントンエリアの一か月レンタルのアパートの家賃は以下です。Privateproperty.co.zaやAnanzi.co.zaなどのサイトでエージェントを通して契約することができます。

ヨハネスブルグのアパートメントホテル比較

南アフリカのホテルに長期滞在する場合は、保証金として家賃約1か月分を支払う必要があります。
日本でいう敷金のようなもので、滞在終了後に問題がなければ返金されます。

こういったマンスリーアパートには冷蔵庫、電子レンジ、鍋やフライパンなどの調理器具、食器、テレビ、リネン、タオルなどが家賃に含まれています。
掃除については、週に何回清掃されるのか、清掃費は家賃に含まれているのか、予約時に確認したほうが良いでしょう。

ツワネ市（旧プレトリア市）（ハウテン州）の家賃&宿泊施設

1855年に建設されたプレトリア市は、2005年にツワネ市と改名されました。

「プレトリア」という名前は南アフリカを植民地として征服したオランダ系移民のアンドリース・プレトリウスに由来するため、征服者の名前を都市の名前として使い続ける事を良く思わない地元民の想いから、土地の先住民であるンデベレ族の首相の名前「ツワネ」へと改名されました。

南アフリカは「虹の国」と謳われる多民族国家ですが、そのアパルトヘイト時代の歴史がこういった所に垣間見られます。ツワネは南アフリカの首都であり、市の人口は5位の292万人、GDP成長率は国内第2位の3.1%です。業の中心は鉄鋼業、化学、繊維などの工業です。

また、南アフリカ最大のプレトリア大学があり、工科大学、教育系大学も有名です。市の中心はチャーチ・スクエア（広場）で、南アフリカ独立前の大統領、クルーガーの立像があります。

広場の周囲にはビクトリアン調の天井の高い建物が銀行や郵便局としてそのまま使われていて、半世紀前にタイムスリップしたような気分。ユニオンビルと呼ばれる共和国政府合同庁はチャーチ・スクエアから東に車で10分ほどの場所にあり、日本大使館を含めた多くの国の大使館がその近くにあります。

ツワネ市の宿泊施設からは歴史的背景が見られる

宿泊施設はというと、ヨハネスブルグやケープタウンのようなアパートメントホテルの数は少なく、ゲストハウス、B&B、ホテルが圧倒的に多いようでした。

CBD周辺で見つけた3つのアパートメントホテルは他の都市よりも家賃がやや高めでしたが、充実した施設と美しい部屋に満足できそう。

B&Bやゲストハウスは昔ながらの家を改装した、しっかりした造りの場所が多く、植民地時代のオランダ系南アフリカ人の優雅な暮らしを思い描けます。

ツワネ市のアパートメントホテル比較

ダーバン市（クワズルナタル州）の家賃&宿泊施設

南アフリカの人口第3位は、ダーバン市のあるエテクエニ自治体で、344万人のズールー族のホームランドであり、アフリカ人のほとんどはズールー族の出身という特徴があります。

また、1800年代にサトウキビ収穫の労働力としてアフリカに船で渡ったインド人がダーバンを拠点とした歴史背景から、今もインド人の人口が多いことも特徴です。

エテクエニ自治体の成長率は全国第7位の1.08%。経済の中心となっているのは金融部門が23%、コミュニティサービス部門が23%、製造部門が13%、輸送部門が10%です(2019年)。

ダーバン市のCBDは発展が目覚ましくなく、安全面からもCBDの宿泊施設を利用することはあまりお勧めではありません。

都市開発はCBDから15㎞ほど北にあるウムシュランガ地区に集中しており、新しいオフィスビルやマンションが次々と建設されています。

キングシャカ国際空港はウムシュランガの北方10kmの場所にあり、空港からの移動も便利。
ウムシュランガ周辺にはアフリカ南部最大のショッピングモールであるゲートウェイ・ショッピングセンターや、レベルの高いレストランの並ぶウムシュランガ・ビレッジの近くにある宿泊施設が人気です。

ウムシュランガ周辺のアパートメントホテル比較

宿泊施設	エリア	広さ	Wi-Fi	キッチン	その他	UV*までの距離	価格
La Loggia Gateway Apartments	ゲートウェイ	55m2	〇	〇	ルームサービス、バルコニー	1.9km	R1,080 0.9万円
Umhlanga Arch	ウムシュランガ	73m2	〇	〇	バルコニー	0.4.km	R1,500 1.2万円
Savannah Park Luxury Apartments	ウムシュランガ	51m2	〇	〇	バルコニー	2.2km	R1,400 1.1万円

ウムシュランガ・ビレッジは海岸から徒歩5分の位置にあり、海岸沿いにはリゾートホテルが並びます。
ダーバンはインド洋の暖流と熱帯気候のために一年を通して気温が高く、心地よい気候を楽しむために国内からの観光客で賑わいます。朝日の昇る海を一望できる部屋と、ビーチに面したレストランを満喫できる宿泊施設は素晴らしく、価格もお手頃。

しかし4名〜6名用のホテルが多く、ビジネス目的で中期〜長期の滞在をするにはあまり向いていないようです。

CBDの近くに海に面している市内近くのGolden Mileエリアは、外国人旅行者やビジネスマンにあまり知られていない穴場です！
エクササイズをする地元民で賑わう、全長5kmのプロムナードでは、Durbanites(ダーバンの地元民のこと)気取らない生活を楽しめます。

ダーバン市内、ビーチフロントの宿泊施設比較

宿泊施設	エリア	広さ	Wi-Fi	キッチン	オーシャンビュー	その他	価格
Blue Waters Hotel	North Beach	34m2	〇	X	〇	プール2面	R1,350 1.1万円
Belaire Suites Hotel	North Beach	45m2	〇	X	〇	朝食ビュッフェ付き	R2,130 1.8万円
Eastpoint	South Beach	70m2	〇	〇	〇	バルコニー、プール。最低2泊。	R1,300 1.1万円

ケープタウン市（西ケープ州）の家賃&宿泊施設

ケープタウンの人口は国内第2位の、374万人。GDP成長率は国内第3位で、2.57%です。

国一番のビジネス都市ではないものの、近年ではケープタウンに拠点を移す企業が増えています。外国人旅行客の断然多いケープタウンは都市改革の発展とテクノロジーの普及が早いため、ベンチャー企業などはここにオフィスを構える事が多いようです。

ケープタウンの慢性的な渋滞のため通勤に2時間かかるという人も珍しくありませんが、市内を網の目のように走るMy Citi Busは専用のレーンがあり渋滞を避けられるようにするなど、他の都市では見られないような、自治体の活発な都市開発が進められています。

市内にはビーチを囲む小さなコミュニティーがいくつもあり、それぞれが独特の色を持っています。Cape Tonians (ケープタウンの地元民のこと) は食の流行に敏感で、手作りアイスクリーム、お寿司、メキシカンフードなどのお店が目まぐるしく入れ替わるので、出かける場所の選択肢が尽きません。

ケープタウンのシンボルであるテーブルマウンテンはケープタウン市の中心にあり、ビジネスの中心はテーブルマウンテンのふもとにあるCBD (Central Business District)です。

観光客や地元客で賑わうショッピングモール、Victoria and Albert Waterfront (V&A)はCBDの海側にあり、港に面しています。V&Aと並んで海岸沿いにあるのはGreen Point、その隣がSea Pointで、地元客で賑わっているのはレストランやバー、フードマーケットなどがあり、今人気の住宅エリアと言えるでしょう。

小さなビーチがケープタウンの街を囲み、テーブルマウンテンやライオンズヘッドなどの美しい山が街の中心にあるので、
Cape Toniansは豊かな自然と発展した都市の両方を楽しんでいます。

ケープタウンは、滞在エリアも宿泊施設もよりどりみどり。

先ほどヨハネスブルグ地区の家賃でもご紹介したBlackBrick Hotelのケープタウン店は、ケープタウン市内のCBDにもあります。

V&Aまでは2km、ケープタウン国際コンベンションセンター (CTICC)までは徒歩8分です。ワンベッドルームの部屋はなく、スタジオルームの面積は20平方メートル。
ヨハネスブルグのBlackBrick Hotelの半分のサイズで、なんと新宿のアパートよりも小さいようです。

価格はヨハネスブルグよりも少し一泊安く880ランド (約7,200円)です。共同スペースにはオフィススペースや映画館がなく、フィットネスジムはヨハネスブルグのものよりも小さめのようです。しかし、他にもビジネスマンが滞在するのにちょうど良いキッチン付きホテルはたくさん見つかります。

ケープタウンのアパートメントホテル比較

宿泊施設	エリア	広さ	Wi-Fi	キッチン	CTICCからの距離	その他	価格
シタディーン新宿東京	新宿	25m2	×	簡易	–	スタジオのみ	R1,300 1.1万円
BlackBrick Hotel	CBD	20m2	〇	〇	1.2km	スタジオのみ。ジム、プール無料	R880 0.8万円
Icon Luxury Apartments	CBD	70m2	〇	〇	1.1km	1ベッド。ジム、オフィス、会議室	R1,220 1.0万円
Best Western Cape Suites Hotel	CBD	47m2	×	〇	2.3km	1ベッド。朝食付き	R980 0.8万円

CBDエリアで、キッチンのついていない一般的なホテルは、ホリデー・イン、ホテルマリオット、プロティアホテルなどがあります。
ホテルの部屋のサイズは平均20m²で、一泊朝食付きの価格はおよそ1,000〜1,200ランド、8,000円〜10,000円です。ゲストハウスやブティックホテルも地域には多数あり、上を見るとキリがない、というくらいの豪華な宿泊施設があります。

CBDエリア以外にも、魅力的な地域がたくさんあります。
他の都市に比べて安全性も高いので、同じエリアであれば外を歩いてマーケットや路面店を楽しみ、南アフリカの流行を先取りすることができます。自分に合うエリアが見つかったら、長期滞在用のマンスリーアパートメントを探しましょう！

上記のどの宿泊施設も、空港からのシャトル送迎サービスがあります。
空港からハウトレインに乗ってプレトリアまで移動することもできるのですが、プレトリア駅の近くでUberタクシーを捕まえてホテルまで移動する必要があります。

この地域ではUberタクシーと地元のタクシー会社の闘争があり、乗客がUberを利用できないように嫌がらせをするという状況が続いています。

筆者は大きな荷物を持ってUberドライバーに指定された場所まで一人で歩く、という大変な思いをしたことがあるので、ツワネ市へは空港からのピックアップを頼む事をお勧めします。

ちなみに現時点では、ヨハネスブルグとダーバンの空港付近ではそういった危険はありません。

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南アフリカ宿泊施設&家賃のまとめ

ホテルとレストランの行き来だけをしていると、あまりにも便利で近代的なことから、犯罪の多い国だということを忘れがちになります。

明るい笑顔で挨拶をするフレンドリーな国民性に慣れてくると、ますます犯罪が多いことが信じられない気持ちになりますが、南アフリカ滞在中は常に気を引き締めておきたいものです。

移動は昼間でもUberやBoltなどのタクシーサービスの利用をお勧めします。
その他、現金をあまり持ち歩かない事や、鞄の持ち方、貴重品の携帯などに気を付けて、安全で充実した旅にしましょう！

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