高市早苗氏が新総理に就任した場合、日本と中韓の関係はどうなるか

高市早苗氏が新総理に就任した場合、日本と中韓の関係はどうなるか

エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。

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2025年9月、石破茂首相が退陣を発表し、自民党内で次期総理候補として高市早苗前経済安全保障担当相の名前が浮上しています。タカ派として知られる高市氏が新総理に就任した場合、歴史問題や外交姿勢をめぐり、日本と中国・韓国との関係にどのような影響が及ぶのか、注目が集まっています。

本記事では、高市氏の政治スタンスを基に、両国との関係性や歴史問題がもたらす影響について考察します。

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高市早苗氏の政治的スタンスと歴史認識

高市氏は自民党内の保守派を代表する政治家で、靖国神社参拝や憲法改正を積極的に主張しています。

特に靖国神社参拝については、総理に就任しても続ける意向を示しており、これが中国や韓国との外交摩擦の火種となる可能性があります。靖国神社は、第二次世界大戦のA級戦犯が合祀されていることから、両国では日本の軍国主義の象徴とみなされ、歴代首相の参拝はたびたび抗議の対象となってきました。

高市氏の強硬な姿勢は、両国との関係に緊張をもたらすリスクがあります。

中国との関係への影響

中国との関係では、高市氏のタカ派的な姿勢がさらなる緊張を招く可能性があります。彼女は経済安全保障を重視し、対中強硬派として知られています。2025年時点で、中国は台湾や南シナ海での軍事力を背景に、地域での影響力を強めています。高市氏が総理に就任し、靖国参拝や対中牽制を強める政策を推進した場合、中国側は外交的・経済的な報復措置を取る可能性があります。例えば、経済制裁や日本企業への圧力強化などが考えられ、日中間の貿易や投資に悪影響を及ぼす恐れがあります。

一方で、高市氏は経済政策において積極財政や金融緩和を推進する可能性が高いとされています。これが中国との経済協力を維持する一因となるかもしれませんが、歴史問題をめぐる対立が深まれば、経済面での協力も停滞するリスクは否めません。

韓国との関係への影響

韓国との関係も同様に懸念されます。2025年8月時点で、日韓関係は一定の安定を保っていますが、高市氏の靖国参拝や歴史認識に関する発言は、韓国側に強い反発を招く可能性があります。

韓国では、歴史問題は国民感情に直結するテーマであり、慰安婦問題や徴用工問題をめぐる議論が再燃する恐れがあります。これにより、日韓間の文化交流や経済協力が停滞し、両国が共同で取り組むべき北朝鮮問題への対応にも影響が出るかもしれません。

国内政治の影響と展望

国内では、高市氏の総理就任が自民党の右傾化を加速させる可能性があります。彼女は消費税減税や積極財政を掲げ、保守層の支持を集める一方、衆参両院で自民党が過半数を失っている現状では、連立政権の構築が課題となります。国民民主党や参政党との連携が模索される可能性がありますが、野党との協力は難航する見込みです。

さらに、首班指名で野党の結束により高市氏が議会で過半数を確保できないリスクも存在します。このような政治的不安定さが、外交交渉における日本の立場を弱める恐れもあります。

まとめ

高市早苗氏が新総理に就任した場合、靖国参拝やタカ派的な外交姿勢が中国・韓国との関係悪化を招く可能性が高いです。歴史問題は両国との関係において敏感なテーマであり、慎重な対応が求められます。

一方で、国内の経済政策や保守層の支持を背景に、高市氏が強硬な姿勢を貫く可能性もあります。日中韓の関係を維持・発展させるためには、歴史認識をめぐる対話とバランスの取れた外交が不可欠です。今後の自民党の動向と高市氏の政策実行力に注目が集まります。

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