エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。
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10月で米国のバイデン政権が中国に半導体輸出規制を強化してちょうど1年となりました。しかし、それによって米中間の貿易摩擦はさらにヒートアップし、日本と中国との経済関係にも暗い壁を落としています。
半導体覇権競争の大きなターニングポイント
この1年間の半導体覇権競争の中で、大きなターニングポイントとなったのは今年1月、バイデン大統領が訪米した岸田総理に対し、同規制に日本も加わるよう要請したことです。
米中の軍事力の拮抗が顕著になる中、米国は中国が先端半導体を使用することで軍のハイテク化を実現することを警戒しています。米国単独では中国による先端半導体獲得を防止できないことから、半導体製造装置を中国へ輸出する日本に同調を求めたのです。そして、日本は今年3月、バイデン政権の要請に応じる形で対中規制に同調することを発表し、7月下旬から先端半導体関連23品目で輸出規制を開始しました。
中国の対日不満を高める結果に
これが結果として日本と中国との経済、貿易関係を悪化させ、中国の対日不満を高めることになりました。国内経済が冷え込む中国としては、米国との対立は避けられないものと認識しつつも、日本との経済関係はできる限り悪化させたくないのが本音ですが、米国と足並みを揃える日本に対しては厳しい姿勢を見せることになりました。
中国は8月より、半導体の材料となる希少金属ガリウムとゲルマニウムの輸出規制を始めました。日本はガリウムとゲルマニウムの多くを中国から輸入しているので、これは日本への政治的牽制、23品目の輸出規制への対抗措置であることは間違いありません。
また、福島第一原発の処理水放出が開始されたことを受け、中国は日本産水産物の輸入を突如停止しました。これも同じく日本への対抗措置ですが、半導体覇権競争による影響が全く異なる業種に飛び火する事態となりました。
まとめ
先端半導体を巡る米中の争いが激化する中、今日それは日本など第3国を巻き込む形で拡大し、それによって日中の経済関係にも不穏な空気を漂わせ、今後さらに中国から日本に対して制裁措置が発動されそうな感じです。
米国は今後も中国に対して輸出入規制、投資規制などを強化していくでしょう。そして、場合によっては今年1月のように日本に対して新たな同調を呼び掛けてくる可能性があり、日本は米中の狭間で難しい舵取りを余儀なくされるかも知れません。
しかし、それが日本の安全保障に関わる問題ですと、日本が米国にNoの返事をすることはできないので、米中対立は必然的に日中関係を悪化させるものになってきています。
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