エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。
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最近、日中に貿易関係が悪化しています。
日本が福島第一原発の処理水放出を始めたことへの対抗措置として、中国は日本産海産物の全面輸入停止に踏み切りました。今回の放出については世界原子力機関だけでなく、欧米を中心に諸外国も問題なしとする姿勢で、反対しているのは中国やロシアなど一部の国に限られます。
今年度福島第一原発から放出されるトリチウムの総量は年間22兆ベクレル未満で、中国・秦山第3原発から放出される量は143兆ベクレルあまりで実に6倍となっています。中国側の措置は科学的根拠に基づくものではなく、その背景には政治的狙いがあります。
なぜ中国は日本産海産物の全面輸入停止に踏み切ったのか
既に中国へ海産物の多くを輸出する日本企業の間では動揺が広がっていますが、なぜ中国は日本産海産物の全面輸入停止に踏み切ったのでしょうか。主に2つ理由があります。
まず、最大の理由が中国国民の共産党政権への不満です。3年に及ぶゼロコロナで国民は日常生活での制限を余儀なくされ、企業は自由に経済活動できなくなりました。それも相まって近年中国の経済成長率は鈍化傾向にあり、若年層の失業率は20%を超え、経済格差も大きな問題になっています。
それによって国民の共産党政権への不満は高まる一方で、共産党政権はその矛先が自らに向くことを恐れています。そして、今回日本が処理水放出を始めたことをきっかけに、国民の衛生や命を守るということで海産物の全面輸入停止に踏み切り、不満の矛先を日本に向けさせたいのです。
今回の件は一種のガス抜きとなりますが、共産党政権は国民の不満をガス抜きさせることで、国民の支持を多く集めたい狙いがあります。
強まる貿易面での日本への不満
もう1つが、貿易面での日本への不満です。
日本は7月下旬、先端半導体関連23品目で中国への輸出を規制しました。これは米国からの要請によるもので、人民解放軍のハイテク化を加速化さるためには先端半導体がどうしても必要となり、中国は日本への貿易面での不満を強めてきました。
8月からは半導体の材料となるガリウムやゲルマニウムで中国は輸出規制を始めましたが、これは日本や米国への牽制球であり、今回の日本産海産物の全面輸入停止はその延長線上にあります。
まとめ
トランプ前政権下において、米中の間では貿易摩擦が激しくなりましたが、このままの情勢が続けばおそらく中国は米中貿易摩擦のように日本に対して第二弾、第三弾の貿易対抗措置を取ってくることが考えられます。
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