エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。
※掲載記事につきましては調査時、投稿時に可能な限り正確を期しておりますが、時間の経過とともに内容が現状と異なる場合がございます。
※掲載記載の内容は、弊社の立場や意見を代表するものではありません。
※提供する情報を利用したことによって引き起こされた損害について、弊社は一切の責任を負いません。
香港と言えば、長年日本人にとって人気の観光地であり、屋台や百万ドルの夜景、トラムなど魅力的なものが数えきれません。筆者も仕事でコロナ前はよく香港を訪問していましたが、チムサーチョイやモンコック、コーズエウィベイなど場所によって雰囲気が異なり、特にモンコックのネオン街は今でも頭の中に印象深く残っています。
香港を巡る状況の変化
しかし、香港を巡る状況は以前と大きく様変わりしています。たとえば、3月29日、香港では香港政府による東部沖合での埋め立て計画に反対する市民による抗議デモが行われました。政府に抗議するデモが実施されたのは香港では2年ぶりでしたが、これまでの抗議デモとは大きく様相が異なります。
近年、香港では“香港の中国化”に反対する民主派を中心とする市民の抗議デモが相次ぎましたが、それらは治安当局によってことごとく鎮圧され、暴徒化した市民と警官隊との間では衝突が相次ぎ、自由や民主主義を守ろうとする多くの市民が逮捕されました。
それとは対照に、今回の抗議デモは事前に当局によって許可されていたで、抗議デモ周辺は香港警察が厳重に監視し、参加人数も100人あまりに制限され、参加者は番号札の着用を義務付けられていました
香港の中国化
この変化から、香港でビジネスを展開する、またこれから香港進出を強化しようとする方々に認識してもらいたいのは、以前の自由や人権、民主主義などが保証された英国型の香港の雰囲気は影を潜め、香港の中国化が進んでいるという現実です。
香港へ渡航歴がある方なら分かるでしょうが、香港の治安は日本並みに良く、駐在先としてもこれまで日本人には人気がありました。今日でもその治安の良さは変わりません。
しかし、香港の自治は以前ほど保証されなくなり、共産党政権の影響が強まっていることは、香港政治において民主派勢力が一層されている現状からも明らかであり、今後その影響力はいっそう強まっていくことが予想されます。
まとめ
このような政治的現実から、香港でビジネスを展開する、またこれから香港進出を強化しようとする皆さんには以下のようなアドバイスをしたいと思います。
まず、こういった現実によって、これまで計画していた香港ビジネスを完全に断念する必要はありません。今後も日本企業にとって香港がビジネス拠点として重要であることは変わりませんし、脅威を過度に認識してビジネスの貴重な機会を奪われてはなりません。実際、香港に進出している企業関係者たちと話をしていて、今日までに大きな打撃を被ったという話は聞いたことがありませんし、ビジネスは普通にできる状況です。
一方、気をつけてもらいたいこともあります。それは、正に今の香港は昔の香港ではないという点ですが、中国当局による影響力が強まるなか、世界情勢の変化によっては日本を含めた外資系企業への統制や監視の目が強まる可能性があります。
突然、社内中国当局の立ち入り調査を受けた、社内メールが警察にチェックされたなど様々なことが想定されますので、中国当局の動向に注意を払い、リスク回避でビジネスを展開していくことが望まれます。
海外販路拡大をお考えならOCiETe (オシエテ)
海外企業とのアポイント獲得でお悩みなら、OCiETeのアプローチ代行サービスがおすすめです。
ターゲットリストの作成から、電話やメールリファラルでのアプローチ代行をご支援いたします。
商談アポイント獲得後は、商談準備のための翻訳や通訳者の同席も対応。
OCiETeではビジネスにおける専門知識はもちろん、各国の言語・文化に精通する通訳・翻訳者が多く在籍しております。商談はもちろん、企画書や契約書の翻訳も対応可能。ご依頼内容に沿う最適な人材、プランをご提案いたします。お気軽にお問い合わせください。
「海外での販路拡大を考えているけれど、リソースがない」
「継続的なアプローチができずにいる」など、海外営業にお悩みでしたら一度ご相談ください。
など、より詳しいサービス内容はこちら