ロシアで大規模なテロ事件 駐在員の安全は大丈夫か

ロシアで大規模なテロ事件 駐在員の安全は大丈夫か

エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。

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ロシアで大規模なテロ事件が発生しました。モスクワ郊外クラスノゴルスクにあるコンサートホールに3月22日夜、迷彩服を着用した男たちが押し入り、現場にいた観客らに向けて自動小銃を乱射し、これまでに140人が亡くなりました。

当時コンサートホールには6000人あまりがいて、銃乱射時は逃げ惑う観客らで大パニックとなりました。

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イスラム国ホラサン州の犯行か

このテロを実行したのはアフガニスタンを拠点とするイスラム過激派、イスラム国ホラサン州であると多くのメディアは報じています。

イスラム国というと、2010年代半ばにイラクやシリアで広大な領域を支配し、残忍なテロを繰り返して国際社会に衝撃を与えたテロ組織ですが、今日では東南アジアや南アジア、中東やアフリカなど各国に地域支部が活動し、今回はイスラム国ホラサン州という地域支部が犯行を行ったということです。

イスラム国によるテロの脅威

近年、世界ではテロ事件数は減少し、世界の関心はウクライナや台湾など国家間イシューに集まっていますが、イスラム国によるテロの脅威は依然として残っています。そして、イスラム国の脅威は海外に駐在員を派遣する日本企業にとって決して対岸の火事ではありません。

2015年3月チュニジア・バルドー博物館襲撃テロ事件(邦人3人死亡、3人負傷)、2016年3月ベルギー・ブリュッセル連続テロ事件(邦人1人負傷)、2016年7月バングラデシュ・ダッカレストラン襲撃テロ事件(邦人7人死亡、1人負傷)、2018年4月スリランカ同時多発テロ(邦人1人死亡、4人が負傷)などのように、在外邦人がイスラム国によるテロで犠牲になる事件が断続的に続いています。

今回の事件を受け、フランスやイタリアなど欧州ではテロ警戒レベルが最高水準に引き上げられ、フランスのマクロン大統領は今回の事件の実行犯が以前フランスでもテロを計画していたと明らかにしました。

フランスでは夏にパリオリンピックが開催されますが、開会式が近づくにつれ国内でのテロ警備が厳重になっていくでしょう。

まとめ 

海外に駐在員を配置する企業としては、今一度国際的なテロ情勢に注意を払う必要があります。

イスラム国の標的はロシアだけでなく、欧米諸国やイスラエルなども含まれ、欧米や中東、インドや東南アジアなどでも同様のテロが発生する可能性は排除できません。

大勢の人が集まる場所、欧米やイスラエル大使館やキリスト教、ユダヤ教施設などには近づかないなど駐在員や出張者に注意喚起する必要があります。

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