経済的威圧とは?

経済的威圧とは?

エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。

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近年、日本企業を取り巻く経済安全保障分野では経済的威圧への懸念が広がっています。

経済的威圧とは簡単に説明すると、大国A国に経済で深く依存するB国があったとすると、A国が経済力を武器にB国へ圧力を加え、A国が気に入らない行動を取ろうとするB国を思いとどまらせることを意味します。経済的威圧とはあまり馴染みのない概念かと思われますが、世界ではこの経済的威圧が度々行われ、グローバル企業の中でも懸念の声が広がっているのです。

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近年の経済的威圧のケース

近年の経済的威圧のケースをいくつか紹介しましょう。

まず、台湾情勢で緊張が続くなか、中国は台湾の蔡英文政権が米国や欧州と関係を強化することに不満を強め、これまでに台湾産のパイナップルや柑橘類、高級魚ハタなどを衛生上の理由だとして突如輸入をストップさせました。中台関係は良好ではないですが、台湾は深く中国経済に依存しており、輸入の一方的停止は台湾に不満を強めた中国の経済的圧力との見方が一般的です。中国としては、貿易面で台湾に経済的損失を与え、それによって蔡英文政権の欧米重視路線を見直させようという狙いがあったと考えられます。

今日、中国は輸入停止措置を撤廃しましたが、再び同じようなことが発生する可能性は十分にあります。一方、中国へパイナップルを輸出できなくなった台湾はその後日本向け輸出を強化したことで、大きな損害は免れました。

経済的威圧を回避するためには、友好国との経済関係が重要になります。

オーストラリアのケースも

また、新型コロナウイルスの真相究明や中国西部新疆ウイグル自治区での人権問題でオーストラリアが中国を非難し、外交関係が悪化する中、中国はオーストリア産の牛肉やワインなど特産品の輸入を突然ストップさせました。これも台湾のケース同様、経済的圧力をオーストラリアに掛けることで、対中姿勢を改めさせようという中国側の狙いがあったと思われます。

世界で経済の相互依存が進む中、このように突然貿易規制を敷かれると、関連企業は直接的、間接的な影響を受けることになります。オーストラリアのケースでも、牛肉やワインの関連企業は当初混乱し、輸出可能な代替国を探し続けたといいます。

まとめ

台湾やオーストラリアだけでなく、近年台湾との関係を強化する欧州のリトアニアも、中国側からリトアニア産の品々の輸入を停止させられるなど他国にも影響は広がり、世界の国々は対中ビジネスで懸念を強めています。

日中間でも、過去に関係が急速に冷え込んだ時、中国産レアアースの対日輸出が突如ストップさせられるなど日本にも経済的威圧が仕掛けられたことがあります。

今後の日中関係の行方は不透明ですが、中国に進出する日本企業としてはこの経済的威圧によるビジネスへの影響を考えておく必要があります。

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