エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。
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台湾を巡る情勢では緊張が続き、当事者間で緊張が緩和するような動きは依然として見られません。台湾も米国も中国に強気の姿勢を崩さず、習政権も独立に向けた動きには武力行使の可能性を排除していません。
欧州で強まる懸念
台湾や米国、日本が中国への懸念を強めているのは周知のとおりですが、最近では欧州も台湾有事や中国への懸念を強めています。
たとえば、5月、欧州連合(EU)は対中国で新たな戦略文書の中身を公開し、その中で初めて台湾有事への懸念を示しました。そして、 EUが台湾有事で関係諸国と協力して対処する必要性が明記されました。
また、米国やカナダ、西欧諸国などで構成される北大西洋条約機構NATOのストルテンベルグ事務総長は5月、NATOの連絡事務所を東京に開設することを日本政府と協議していると明らかにしました。
ウクライナ侵攻によって欧州諸国の間ではロシアへの懸念が強まっており、欧州の平和と安全を主導するNATOとしては、価値観を同じくする日本との関係を強化し、中国やロシアを強く牽制する狙いがあるようです。両国はNATOのこの動きに強く反発しています。
日本企業の今日の動き
こういった情勢の中、今日日本企業はどういった立場に置かれているのでしょうか。
まず、現状として台湾からの撤退で目立った動きは見られません。日本企業にとって台湾は極めて重要な進出先、取引先でありますので、政治的な緊張の高まりがあっても、撤退などは決して簡単ではないという現状があります。それは日中関係や中国に進出する日本企業の現状を見ても明らかでしょう。むしろ、アフターコロナに伴う旅行熱が再び高まるなか、観光業界の間では台湾への依存を深めようとする動きも見られます。
一方、半導体関連など製造業を中心に、上述のようなことに懸念を強めている企業が増えているのも事実です。実際、筆者は多くの製造業者の人たちと話をするのですが、以前より台湾情勢についての質問を受ける機会が増えているのは肌で感じます。企業によって心配事は違いますが、たとえば、台湾有事によって半導体関連のサプライチェーンが脅かされること、台湾に派遣する駐在員の安全をどう守る、いつ有事が発生する可能性が高いのかなどの声が比較的多いです。
そして、中にはそういった質問をするだけでなく、既に有事を想定した退避マニュアルの作成、経営層を中心とする社内危機管理体制の強化などを始める企業関係者も見られます。
まとめ
上述のように、実際撤退などで動き出した企業が周辺に見られるわけではありませんが、そういったことを検討し始めた企業が増えているのは間違いありません。
今後も情勢が悪化する可能性がありますので、台湾でビジネスを展開する企業においては、有事という可能性も含めビジネスモデルを考える必要があると思います。
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