エクスレバン
これまで渡航した国は40カ国以上 大学時代から国際経済を学び、現地に赴いて調査を行ったり、政治や経済について執筆活動を行っている。趣味はサーフィンと妻とショッピング。コロナ禍が終わりを迎えるなか、今後は中東やアフリカ方面への現地取材を検討中。
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台湾情勢では有事をめぐって緊張が続いていますが、中国軍で台湾を含む東シナ海などを管轄する東部戦区は14日、台湾を包囲するような形で大規模な軍事演習を実施しました。
軍事演習には陸海空軍とロケット軍などが参加し、台湾の主要な湾岸施設の封鎖や地上にある軍施設などを攻撃するための訓練などが行われ、中国海軍の空母遼寧も台湾本島の東部沖で演習に参加しました。また、今回の軍事演習には中国海警局も参加し、4つの編隊を組み台湾を取り囲むようにパトロールを行い、戦闘機やドローン、ヘリコプターなど125機、中国軍や海警局の艦船34隻が参加し、1日の規模としてはこれまでで最大となりました。
頼清徳氏への強い反発
中国がこのような規模の軍事演習を行なった背景には、5月に総統に就任した頼清徳氏への強い反発があります。蔡英文前政権で副総統を務めた頼氏が5月に総統に就任しましたが、頼氏は就任演説で、「中華人民共和国(中国)と中華民国(台湾)は互いに隷属しない」などと発言し、中国はその直後、今回と同じように台湾本島を取り囲むような軍事演習を行いました。
台湾を包囲するような軍事演習は2022年8月に当時のペロシ米下院議長が台湾を訪問した際にも行われましたが、その際は大陸側から弾道ミサイルも発射され、その一部は日本の排他的経済水域にも落下しました。
頼政権の発言
頼政権の誕生から来月で半年となりますが、前政権以上に踏み込んだ発言を繰り返しているようにも感じされ、今後の動向が懸念されます。
最近でも頼氏は10月10日、台湾で建国記念日と位置付けられる双十節の式典で演説し、「中国は台湾を代表するような権利はなく、我々は国家主権を堅持し、併合や侵犯などを決して許さない」と主張し、「中華民国と中華人民共和国は隷属しない」と就任演説での発言を繰り返しました。
また、頼氏は10月5日にも、「中国は10月1日で75歳の誕生日を迎えたばかりだが、台湾はその数日後に113歳の誕生日を迎える」などと発言しています。
まとめ
一概に比較することは難しいですが、頼氏は蔡英文前総統より中国を刺激する、もっと踏み込んだ発言をしているようにも思われ、中国は頼氏の発言1つ1つを注視し、それ相当の対抗措置を取る構えを堅持しています。
今後も頼氏がこのような発言を繰り返せば、中国による軍事演習の規模はさらに大きくなることが予想されます。今日、台湾に進出する日本企業の活動に差し迫った脅威があるわけではありませんが、頼氏がこれまでの主張を繰り返していけば、軍事的な衝突のシナリオは最後に考えるとしても、海上封鎖や海底ケーブルの切断など、現地でのビジネスに具体的な影響が出てくることが懸念されます。
中台関係は悪化する方向へ流れています。
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