通訳がいない時の会話のコツ|準備とピンチ対策

通訳がいない時の会話のコツ|準備とピンチ対策

急な海外取引先との打ち合わせ、現地パートナーとの商談、海外からの来客対応—ビジネスのグローバル化が進む中、通訳を手配する時間や予算がない状況で、外国語でのコミュニケーションを余儀なくされる場面は増えています。

英語を義務教育や大学で学んだものの、実践的な会話には自信がない。そんな方も多いのではないでしょうか。しかし、適切な準備とポイントを押さえておけば、通訳がいない状況でも十分に乗り切ることができます。

この記事では、通訳なしで臨む際の事前準備、想定されるピンチへの対処法、そしてどのような場面でプロの通訳者に依頼すべきかという判断基準まで、実践的なノウハウをお伝えします。外国語コミュニケーションに苦手意識を持つ方でも、安心して国際ビジネスに臨めるヒントが満載です。

通訳なしで臨む前の事前準備

通訳がいない会話で最も重要なのは、事前準備です。当日の会話をスムーズにするために、以下のポイントを押さえておきましょう。

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会話の目的とゴールを明確にする

まず、その会話で「何を伝えたいのか」「何を聞き出したいのか」を明確にリスト化しましょう。例えば、商談であれば「価格交渉」「納期確認」「品質基準の説明」など、具体的な項目に分けて整理します。

すべてを完璧に伝えようとすると、限られた語学力では混乱してしまいます。優先順位をつけ、「これだけは必ず確認する」という項目を3~5つに絞り込むことがポイントです。

キーワードと定型文を準備

業界特有の専門用語や数字は、事前に英訳してリスト化しておきましょう。「見積もり(quotation)」「納期(delivery date)」「品質保証(quality assurance)」など、自分の業界でよく使う単語をピックアップします。

また、会話中に困った時のための定型文も準備しておくと安心です。

  • “Could you repeat that, please?”(もう一度お願いします)
  • “Let me confirm…”(確認させてください)
  • “Could you speak more slowly?”(もう少しゆっくり話してもらえますか)
  • “I’ll check and get back to you.”(確認して後ほどご連絡します)

これらの定型文をメモやスマートフォンにまとめておくことで、焦った時でもすぐに使えます。

資料やビジュアルを活用

言葉だけに頼らず、視覚的な資料を準備することは非常に効果的です。製品カタログ、仕様書、図表、写真、サンプルなど、目で見て理解できる資料があれば、語学力をカバーできます。
スライド資料を作成する場合は、各ページに簡潔な英文を添えておきましょう。長文は避け、箇条書きや短いフレーズを中心にすることで、相手にも理解されやすくなります。

デジタルツールの準備

現代のテクノロジーを活用しない手はありません。Google翻訳やDeepLなどの翻訳アプリは、リアルタイムの会話支援に役立ちます。事前にアプリをダウンロードし、音声入力機能や会話モードをテストしておきましょう。

特にGoogle翻訳の「会話モード」は、双方向の音声翻訳が可能で、対面での会話に便利です。また、専門用語が多い業界では、事前に辞書機能に単語を登録しておくと、当日スムーズに引き出せます。

ただし、翻訳アプリは完璧ではありません。特に複雑な文章やニュアンスを含む表現では誤訳が生じる可能性があるため、重要な内容については必ず人間による確認が必要です。

短時間だけでもプロの力を借りる選択肢

「準備はしたけれど、やはり不安」という方には、部分的に通訳者の力を借りるという選択肢もあります。例えば、1時間だけ、契約条件を確認する場面だけなど、重要なポイントに絞って通訳を依頼することができます。

オンライン通訳サービスを利用すれば、場所を問わず短時間から対応可能です。対面での会議にリモートで通訳者が参加するスタイルも一般的になっており、費用面でも従来の通訳派遣より抑えやすくなっています。「完璧に一人で乗り切る」ことにこだわらず、必要な部分だけプロのサポートを受けることで、コミュニケーションの質を大きく向上させることができます。

想定されるピンチと対処法

どれだけ準備をしても、予想外の事態は起こり得ます。ここでは、通訳なしのコミュニケーションでよくあるピンチと、その場での対処法をご紹介します。

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相手の英語が聞き取れない

会議やプレゼンテーションは、多くの情報を正確に伝える必要がある重要な場面です。

相手の英語が聞き取れない

最も多いトラブルが「相手の言っていることが聞き取れない」という状況です。相手が早口だったり、訛りがあったり、専門用語が多かったりすると、理解が追いつかないことがあります。

この場合、遠慮せずに”Could you speak more slowly, please?”(もう少しゆっくり話していただけますか)と伝えましょう。多くのビジネスパーソンは、相手が非ネイティブであることを理解しており、協力的に対応してくれます。

また、聞き取れた単語だけでも復唱して確認することが有効です。”Did you say ‘delivery’?”(「納期」とおっしゃいましたか)のように確認することで、誤解を防げます。

筆談やチャット機能の活用も効果的です。Zoomなどのオンライン会議ツールを使っている場合は、チャット欄に文字で書いてもらうよう依頼できます。対面の場合でも、紙に書いてもらうことで視覚的に理解しやすくなります。

自分の言いたいことが伝わらない

複雑な内容を英語で説明しようとして、うまく伝わらないこともあります。このような時は、無理に長い文章で説明しようとせず、シンプルな文章に分解することがポイントです。

例えば、「来月中旬までに最終仕様を確定させたいので、来週中に御社の意見をいただけますか」という内容を伝えたい場合、以下のように分けて話します。

  • “We need final specifications.”(最終仕様が必要です)
  • “By mid-next month.”(来月中旬までに)
  • “Can you give us your opinion?”(ご意見をいただけますか)
  • “By next week?”(来週までに)

また、ジェスチャーや図を描くことも有効です。数字や日付は紙に書いて見せる、製品の大きさは手で示すなど、非言語コミュニケーションを積極的に使いましょう。

翻訳アプリに文章を入力し、画面を見せながら説明する方法も実践的です。ただし、アプリの翻訳結果は必ず自分でも確認し、明らかにおかしい表現は修正してから見せるようにしましょう。

専門用語や数字の齟齬

ビジネスにおいて、専門用語や数字の齟齬は致命的なミスにつながります。特に価格、数量、納期、スペックなどの重要な数値情報は、口頭だけでなく必ず書面で確認しましょう。

“Let me write it down.”(書いて確認させてください)と言って、紙やホワイトボードに数字を書き、互いに指差し確認することが重要です。メールやチャットで後から文字として送り合うことも有効です。

業界用語については、事前に英訳リストを作成しておくことが最善ですが、会話中に不明な用語が出てきた場合は、その場で辞書やインターネットで調べることを躊躇しないでください。”Let me check the correct term.”(正確な用語を確認させてください)と断ってから調べれば、相手も理解してくれます。

曖昧なまま話を進めてしまうことが最もリスクが高いため、わからないことは必ずその場で解決する勇気が必要です。

沈黙が続いてしまう

会話が途切れて気まずい沈黙が続くこともあります。焦って何か話さなければと思いがちですが、無理に話す必要はありません。

“Let me check my notes.”(メモを確認させてください)や”Give me a moment, please.”(少しお時間をください)と言って、準備した資料を見直す時間を取りましょう。この間に次の話題や質問を整理できます。

準備した資料やサンプルを見せながら会話を再開することも効果的です。「これについてどう思いますか」と資料を指差すだけでも、会話のきっかけになります。

何より大切なのは、笑顔と相槌でポジティブな雰囲気を保つことです。言葉がうまく出てこなくても、”I see”(なるほど)、”Okay”(わかりました)、”Interesting”(興味深いですね)といった簡単な相槌と表情で、コミュニケーションの意欲を示すことができます。

文化的な誤解やマナー違反

言語だけでなく、文化的な違いが原因で誤解が生じることもあります。例えば、アメリカのビジネス文化では直接的な表現が好まれる一方、日本では婉曲的な表現が一般的です。このような違いが、意図しない誤解を招くことがあります。事前に相手国のビジネスマナーやコミュニケーションスタイルをリサーチしておくことが理想的です。

もしマナーや文化について不明な点があれば、素直に質問する姿勢が大切です。”In my culture, we do it this way. How about in your country?”(私たちの文化ではこうしますが、御国ではいかがですか)と聞くことで、相互理解が深まります。

「この場面だけは絶対に誤解できない」という重要な局面では、緊急でオンライン通訳サービスを利用することも検討しましょう。

契約条件の最終確認、クレーム対応、技術仕様の詳細な説明など、ミスが許されない場面では、たとえ短時間でもプロの通訳者のサポートが大きな安心につながります。オンライン通訳であれば、会議にリモートで参加してもらうことができ、対面・オンラインどちらの会議形式でも即座にサポートを受けられます。

「通訳を呼ぶほどではないかも」と躊躇せず、必要な時にはプロの力を借りることが、結果的にビジネスの成功につながります。

こんな時はプロに依頼すべき|判断基準

準備と対処法を知っていても、どうしてもプロの通訳者が必要な場面があります。以下のような状況では、無理をせずプロに依頼することが賢明な判断です。

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契約や法的内容が絡む場合

契約書の内容確認、法的な取り決め、知的財産に関する議論など、法的な要素が含まれる会話では、一言の誤解が大きなリスクになります。

法律用語は専門性が高く、ニュアンスの違いが重大な結果を招く可能性があります。例えば、英語の”shall”と”may”の違いは、契約上の義務と任意を区別する重要なポイントですが、このような細かい違いを正確に理解し伝えるには、法律分野に精通した専門通訳者の力が不可欠です。

金額や納期など重要な条件交渉

価格、数量、納期、支払い条件など、ビジネスの根幹に関わる数字の交渉では、誤解が許されません。「100万円」と「100万ドル」を間違えてしまったら、取り返しのつかない事態になります。

このような重要な条件交渉では、プロの通訳者を通じて正確なコミュニケーションを図り、双方の認識を完全に一致させることが必須です。口頭での合意だけでなく、通訳者を介して文書でも確認することで、後々のトラブルを防ぐことができます。

また、交渉は言葉のニュアンスや駆け引きが重要になる場面です。相手の本音を読み取り、こちらの意図を正確に伝えるには、高度な語学力と交渉経験を持つ通訳者のサポートが大きな武器になります。

クレーム対応や謝罪の場面

製品やサービスに問題が生じ、海外の顧客やパートナーへの謝罪やクレーム対応が必要になった場合、ニュアンスが非常に重要になります。

謝罪の言葉は、文化によって受け取られ方が大きく異なります。日本では謝罪が誠意の表れとして重視されますが、欧米では過度な謝罪が法的責任の自認と受け取られる可能性もあります。このような繊細なコミュニケーションでは、文化的背景を深く理解した通訳者の存在が不可欠です。

また、相手の怒りや不満を正確に理解し、適切に対応するためにも、感情のニュアンスを汲み取れるプロの通訳者が必要です。クレーム対応の失敗は、顧客の信頼を失うだけでなく、SNSなどで拡散されて企業の評判に大きなダメージを与える可能性があります。

長時間の会議やプレゼンテーション

半日や一日がかりの会議、重要なプレゼンテーション、複数のセッションがある国際カンファレンスなど、長時間にわたるコミュニケーションでは、集中力の維持が課題になります。
母国語でない言語で長時間コミュニケーションを取り続けることは、想像以上に疲労が蓄積します。集中力が低下すると、重要な情報を聞き逃したり、誤訳や誤解が生じやすくなります。
プロの通訳者に任せることで、自分は本来の業務内容—プレゼンテーションの内容、議論のポイント、意思決定—に集中できます。結果として、会議全体の質が向上し、ビジネスの成果につながります。

多言語・複数国との同時対応

英語だけでなく、中国語、韓国語、フランス語など、複数の言語が必要な場面や、異なる国の関係者が一堂に会する会議では、専門的な通訳サービスが必須です。

多言語対応が可能な通訳サービスを利用すれば、一つの窓口で複数の言語に対応できます。また、業界特化型の通訳者が在籍するサービスであれば、医療、IT、製造業、金融など、各分野の専門用語にも精通しているため、より正確で効率的なコミュニケーションが実現します。

必要な時に、必要なだけ通訳サポートを「オシエテ通訳・翻訳」

「通訳を依頼したいけれど、費用が心配」「丸一日ではなく、重要な部分だけサポートしてほしい」—そんなニーズに応えるのが、短時間・部分的な通訳依頼が可能なサービスです。

オシエテでは、対面での会議でもオンラインでのリモート参加でも、柔軟に対応可能な通訳サービスを提供しています。短時間の依頼ができるため、「契約条件確認の時に」「プレゼンの冒頭の挨拶と質疑応答だけ」といった部分的な利用が可能です。

また、英語だけでなく多言語に対応し、医療、IT、製造、金融など業界の専門性が高い通訳者も在籍しているため、専門的な内容でも安心して任せられます。短時間からの対応が可能なため、費用面でも従来の通訳派遣より抑えやすく、「この部分だけ」という気軽な依頼がしやすい点が特長です。

コミュニケーションに不安を感じる方も、必要な場面でプロのサポートを受けることで、自信を持って国際ビジネスに臨むことができます。詳しくは、オシエテの通訳サービスをご覧ください。

まとめ

通訳がいない状況でも、適切な事前準備と対処法を知っていれば、外国語でのコミュニケーションは十分に乗り切ることができます。

会話の目的を明確にし、キーワードと定型文を準備し、視覚資料やデジタルツールを活用する—これらの準備が、当日の会話をスムーズにします。また、聞き取れない時は遠慮せず確認する、言いたいことはシンプルに分解する、数字や専門用語は必ず書面で確認するといった対処法を知っておけば、想定外のピンチにも対応できます。

一方で、契約内容の確認重要な条件交渉、クレーム対応、長時間の会議多言語対応など、プロの通訳者が必要な場面もあります。無理をして誤解やミスを生むよりも、必要な時には適切にプロの力を借りることが、ビジネスの成功につながります。

「完璧に一人で乗り切る」ことにこだわらず、短時間・部分的な通訳依頼も含めて、柔軟にサポートを活用することが大切です。通訳サービスには、短時間対応や、オンラインでのリモート参加が可能なものもあり、費用面でも利用しやすくなっています。

外国語コミュニケーションに苦手意識を持っている方も、この記事で紹介したポイントを実践し、必要に応じてプロのサポートを活用することで、自信を持って国際ビジネスに臨むことができるはずです。コミュニケーションの質を高めることが、グローバルなビジネス成功の鍵となります。

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