海外進出先国ランキング!人気国とローカライズが成功しやすい国の特徴

ビジネスで海外進出に向けて「ビジネス拡大を狙うならアメリカ?」「コスト削減するなら、やっぱりアジア圏?」と考えを巡らせていませんか?

こうしたお悩みをお持ちの方に向け、今回は海外進出先国ランキングと人気4カ国の特徴をご紹介します。

世界情勢はこちらでチェック

最新情勢を専門家がわかりやすく解説【連載】地政学リスクニュース

海外起業をよりスムーズに進めるためには、海外ビジネスに特化したサポートサービスを利用するのもおすすめです。OCiETe(オシエテ)ではビジネス展開に向けてリサーチや、海外企業へのアプローチなど幅広くサポートいたします。

現在の日本企業進出状況

海外進出時、最初の関門となるが「無事にビジネスを開始できるか」です。その際に安心材料になるのは、既に日本企業が多く進出していること。

まずは日本企業が海外のどのエリア・国に進出しているか、現在の状況をご紹介します。

meg

「より詳細な情報を知りたい!」という方は、現地に詳しい通訳者への依頼もおすすめです。

海外ビジネスの最新情報を無料で受け取る

New call-to-action

海外進出国ランキングTOP5

現在日本企業の進出数が多い国TOP5、同じく海外進出日系企業拠点数調査の2021年調査によると、1位中国、2位アメリカ、3位タイ、4位インド、5位ベトナムとなっています。

中国では特に上海、アメリカではアトランタ・シカゴ・ロサンゼルスの地域に進出している企業が多い状況です。

現在の海外進出国ランキング(単位:拠点)
1位 中国(31,047)6位 インドネシア (2,046)
2位 アメリカ (8,874)7位 ドイツ (1,934)
3位 タイ (5,856)8位 フィリピン (1,377)
4位 インド (4,790)9位 台湾 (1,310)
5位 ベトナム (2,306)10位 メキシコ (1,272)
海外進出日系企業拠点数調査(2021年調査結果)をもとに作成

海外進出エリアランキング

では現在日本企業は世界のどのエリアに進出しているのでしょうか。

外務省が発表している海外進出日系企業拠点数調査によると、2020年から2021年にかけ各エリアが減少傾向だった中でも、欧州・アフリカは若干増加という結果に。

各エリアの分布はほぼ変わらずアジアが大多数を占めており、次いで北米、欧州の順となっています。

海外進出日系企業拠点数調査(2020年調査結果・2021年調査結果)より引用

海外ビジネスの最新情報を無料で受け取る

New call-to-action

今後海外進出先に選ばれる人気の国は?

続いて、日本企業が今後事業拡大を狙う国についてのランキングです。

先ほど紹介した”現在の海外進出国”と、”これから進出を考えている企業が選ぶ国”、ふたつの間にはどのような違いがあるのでしょうか。

海外進出国ランキング(今後進出予定)

2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査(ジェトロ海外ビジネス調査)の中で「今後海外で事業拡大を図る国」に選ばれたTOP5は、1位中国、2位ベトナム、3位アメリカ、4位タイ、5位台湾

6位以下を見てみると現在日本企業が進出している国ランキングに比べ、アジア圏の国がさらに多くランクインする結果になりました。

またアメリカは、「新たに進出し事業拡大をしたい」という割合が一気に増加しており、今後も引き続き事業進出が増える見込みです。

2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査(ジェトロ海外ビジネス調査)より引用

海外ビジネスの最新情報を無料で受け取る

New call-to-action

海外進出先として人気の4カ国にある特徴とは?

順位は違うものの、現在進出している国と今後進出したい国どちらのランキングにも中国・アメリカ・タイ・ベトナムが入っていました

人気の高い4カ国には、どのような違いがあるのでしょうか。各国の特徴を、現地に詳しいOCiETeの通訳者のコメントを交えてご紹介します。

【中国】市場規模は日本の約10倍

中国情報
  • 面積:960万平方キロメートル(日本の約25倍)
  • 人口:14億1,260万人(2021年12月31日時点、出所:中国国家統計局)
  • 首都:北京

労働人口の多さと生産コストの低さ、また企業所得税の免除や事業支援金の給付などの制度を設けている「経済特区」や「経済開発区」の存在により、製造業を中心に世界中の企業が集まり「世界の工場」となった中国。

14億もの人口規模、世界2位のGDP、消費意欲が高い国民性からマーケットとしても魅力的で、日本企業は生産・販売拠点を積極的に新設してきました。

現地に詳しい
通訳者

不動産価格は物価は総じて日本より安く、食料品も安価に手に入りますが、マンション価格だけは日本と同じ水準です。

すでに多くの企業が進出している北京・天津・上海・杭州・深圳・広州などの大都市は市場が飽和状態ではありますが、今後10~20年でさらに成長していくと考えみられる重慶・成都・西安・武漢・鄭州といった狙い目のエリアもあります。

一方で政治的な不透明性さや民族問題や諸外国との対立などの国内外問題「チャイナリスク」の心配などにより、欧米企業を中心とした脱中国の動きが出てきています。

海外進出に成功した企業の紹介と進出時のポイントを解説【中国編】
中国企業との商談をお控えの方へ

【アメリカ】世界の信頼を得てビジネスを拡大させる

アメリカ情報
  • 面積:983万3,517平方キロメートル(日本の26倍)
  • 人口:3億3,189万3,745人(2021年7月1日時点、推計値)
  • 首都:ワシントンD.C.

世界規模でビジネスを拡大していきたい、ブランド力を高めたいという企業が進出先に選ぶアメリカ。成功国民一人当たりのGDPトップ、世界最大のマーケットを持つ国であり、2022年も4%以上の高い経済成長が期待されています。

またバイデン政権のもとに行われている「2029年までに国内製部品の使用比率を75%に引き上げることを目指す」バイ・アメリカン政策を受け、日系企業が新たにアメリカで工場を建設しており、2021年の日本企業のアメリカへの海外直接投資額は2020年から44.6%も増加している状況です。

進出する際に気を付けなければならないのは、憲法と法律。ビジネスに大きく影響する税率をはじめ、州ごとに憲法や法律が異なるため、アメリカ国内であっても進出先ごとに事業に関した法律を逐一調べる必要があります。

現地に詳しい
通訳者

アメリカで顕著なのはデジタル化。レストランのメニューがQRコード化されていたり、買い物の支払いもどこでもデビット・クレジットカードで済ませるので、現金が必要ありません

海外進出に成功した企業の紹介と進出時のポイントを解説【アメリカ編】

海外ビジネスの最新情報を無料で受け取る

New call-to-action

【タイ】東南アジア市場を獲りにいくなら

タイ情報
  • 面積:51万3,115平方キロメートル(日本の約1.4倍)
  • 人口:6,617万人(2021年、出所:内務省)
  • 首都:バンコク

「生産コストが抑えられる」という理由で日本や欧米諸国へ輸出拠点になっていたタイですが、近年日本企業進出の主な目的は周辺のアジア各国を含めた現地市場への販売へ変わってきています。

タイの最低賃金は2012年から全国一律に1日当たり約 900 円(300バーツ)となり、バンコクの一般工賃金は北京の6~7割、ベトナム・ホーチミンの2倍程度です。失業率はここ数年1%程度と低く、人が集まりにくいという状況。特に建設現場、工事現場にはタイ人はほとんどいない状態で、ミャンマーやカンボジアの人たちが働いています。

この状況の背景として経済成長があります。タイの経済規模は GDP が約 4,000 億ドル、ASEAN(東南アジア諸国連合)*の中ではインドネシアに次いで2位です。

meg

ASEANは東南アジアの10カ国、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスを指します。

またキャリア志向の女性が増え晩婚化が進んでいるため、出生率が日本並みの 1.4 人に低下しています。国連による人口予測の中位推計では、2023 年に人口ピークになると予測されているため、高齢化を見据えた老人向けの商品・サービスの分野がこれからチャンスになりそうです。

現地に詳しい
通訳者

タイでは、会社や事業の前に人間的な資質が見られることが多く感じます。「肩書きが無い状態で魅力的な人物なのか」を重視されます。

【ベトナム】中国に変わるこれからの製造拠点へ

ベトナム情報
  • 面積:33万1,690平方キロメートル(日本の0.88倍)
  • 人口:9,851万人(2021年、出所:ベトナム統計総局(GSO))
  • 首都:ハノイ

物価の安さにより、賃金・公共料金・地価など投資に必要なコストが抑えられるベトナムは、「チャイナ・プラスワン」として有力視されています。

meg

チャイナ・プラスワンとは、製造業を中心に、海外拠点を中国へ集中させることによるリスクを回避し、中国以外の国・地域へも分散して投資する経営戦略のことです。

平均年齢31歳、教育水準・識字率が比較的高いという背景から、若く勤勉な人材を確保できるというのも魅力の一つです。

またベトナムではバイクといえば「ホンダ」、即席麺といえば「エースコック」と日本メーカー製品を信頼しており、親日的な側面もあります。ローカライズのハードルが比較的低く、市場参入しやすい国とも考えられます。

キヤノン、パナソニック、ホンダ、トヨタ、富士通、日本電産、ブリヂストン、富士ゼロックス、マブチモーター、イオン、ファミリーマート、ルネサンスなど、製造業を中心に大手日本企業も進出を進めています。

現地に詳しい
通訳者

ベトナムでは仕事仲間同士でプライベートの話もしますし、仕事終わりや休日も一緒に過ごすことも多いです。

海外ビジネスの最新情報を無料で受け取る

New call-to-action

海外進出時の事前準備は忘れずに

海外進出先を決めるには、国を絞り込んでいくための比較検討材料、より詳細な情報を得るためのコミュニケーション手段など、事前準備も必要です。

ここからは、進出先決定のために行っておきたい事前準備をご紹介します。

【過去事例を調査】成功するための道筋を立てる

「製造コスト削減」「海外市場を獲得する」「ブランド力を高める」など、目的によって進出すべき国や適切なアプローチ方法が異なります。

他社の事例をヒントにしながら、自社がどのように海外で成功していくのか道筋を立てることで、自ずと進出先選びの基準ができていきます。

海外ビジネスの最新情報を無料で受け取る

New call-to-action

【メリット・デメリットを整理】進出のリスクを把握し対策を練る

人気4カ国同様、どの国にもメリット・デメリットは存在します。

コスト面、市場規模といった魅力的な面だけでなく、情勢の不安定さや法規制の厳しさなどのリスクを把握した上で、海外進出を進めていきましょう。

日本企業が海外進出するメリットとデメリットとは?成功のカギを解説

海外ビジネスの最新情報を無料で受け取る

New call-to-action

【外国語スキル・人材確保】進出先とのコミュニケーション手段を確保する

インターネットでの情報収集も可能な世の中ではありますが、現地の方とのコミュニケーションをとることで、より正確・最新の情報を得ることができます。

ビジネスを始める際の手続きや交渉のためにも、現地の文化・言語に精通している人材を見つけておくことがおすすめです。

OCiETeでは金融分野からIT・メディア分野、不動産分野、食品分野など、あらゆる業界・分野に精通した通訳者・翻訳者のご紹介が可能です。お気軽にご相談ください

まとめ

今回は海外進出先国ランキングと人気4カ国の特徴について、下記のポイントを中心にご紹介しました。

  • 現在・今後ともに人気が高いのは「中国」「アメリカ」「タイ」「ベトナム」
  • 物価上昇などの影響により製造拠点から市場獲得へ進出目的の変化も
  • 事前準備を整えた上で、進出先検討・ビジネスを進めることが必要

ビジネスでチャンスを掴むためにはスピード感、慎重さどちらも大事です。時には海外ビジネスのサポートを担う企業・団体を利用しながら、より適切なタイミングで海外進出できるよう準備を進めていきましょう。

海外販路拡大をお考えならOCiETe (オシエテ)

Click me

海外企業とのアポイント獲得でお悩みなら、OCiETeのアプローチ代行サービスがおすすめです。
ターゲットリストの作成から、電話やメールリファラルでのアプローチ代行をご支援いたします。

商談アポイント獲得後は、商談準備のための翻訳や通訳者の同席も対応。
OCiETeではビジネスにおける専門知識はもちろん、各国の言語・文化に精通する通訳・翻訳者が多く在籍しております。商談はもちろん、企画書契約書の翻訳も対応可能。ご依頼内容に沿う最適な人材、プランをご提案いたします。お気軽にお問い合わせください。

  • 海外企業リサーチ
  • アプローチリスト作成
  • メールアプローチ文章作成
  • メール・架電・リファラル営業代行
  • 商談通訳
  • 資料翻訳
  • 定例MTG
    など、より詳しいサービス内容はこちら

「海外での販路拡大を考えているけれど、リソースがない」
「継続的なアプローチができずにいる」など、海外営業にお悩みでしたら一度ご相談ください。

海外企業へのアプローチ代行サービス▷
シェアもお願いします!

通訳・翻訳・現地アテンドについてなど、ご相談はお気軽にどうぞ!
お問合せはこちら

「現地の市場調査を依頼したい」
「自社の業界に詳しい通訳者・翻訳者はいる?」

など、ご相談やお問合せはお気軽にどうぞ!
(電話問合せはこちら : 03-6868-8786/平日10時~19時)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
meg
フリーライター。海外へのソロ旅が趣味で、行き先は「できるだけ日本語が目に入らないところ」。よりローカル感が強い環境を好み、各国のスーパーはマストでチェックします。英語上級者ではない自分が各国に行った際の経験も織り交ぜつつ、皆様に役立つ情報をご紹介していきます。