「海外に住む」を具現化するには?〜人気移住先から移住のステップをご紹介〜

テレワークやフレックスタイム制を利用して海外に住む日本人が増えています。ロングステイで日本に拠点を置いたまま海外生活を楽しむ方法は、大きな決断をすることなく手軽にできてしまいます。永住を考える方も、リタイアメントビザ、投資ビザなどのたくさんの選択肢があることをご存じでしょうか?

海外移住に際して、書類作成や各種手続きに不安を感じる方は、現地在住・現地に詳しい翻訳・通訳者が在籍する、OCiETeの翻訳サービス利用がおすすめです。

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「海外に住む」は実現できる!海外に移住する日本人が増加中

「海外に住めたらなぁ」というのは誰もが一度は思い描く夢ですよね。でも、海外に住むことは、手の届かない夢ではありません。自分の力で住みたい国のビザを取得し、住居を確保して、仕事をしながら移住できる自由な時代です。実際に、海外に移住する日本人の数は増加しています。外務省では、2022年の海外の永住者の数は過去最高の55.7万人を記録しました。

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これまではミーティングのために取引先に出向いて行われていたミーティングもオンラインが当たり前になりました。移動にかかる時間と労力が節約される働き方改革で、実際に日本にいなくても仕事ができるという自由が生まれました。日本の仕事を続けながら、好きな国に住んで自分の時間を楽しむことができるようになったのです。この記事でご紹介するのは、事業の経営者や投資家などで、実際に日本に拠点がなくても仕事を続けられる人、日本に拠点を置く会社や現地の企業から労働ビザを発行される必要のない人にお勧めです。

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また、企業で働いている方もロングステイのチャンスがありますので、この記事ではロングステイについても触れています。コロナ前は、フレックスタイム制やテレワーク制が日本企業の保守的な体質に合わず、導入には西欧に後れを取っていました。しかし、コロナの影響でテレワークが一般的になり、長時間の通勤からの解放、育児と仕事の両立などが可能になりました。総務省の発表によると、現在のテレワーク導入度は47.5%。政府の目標値を15.4%も上回るほどの普及率です。コロナによってデジタル化・テレワーク化が進んで、グローバル化に拍車がかかった今、国境を隔てる境界線は更に薄くなりました。

北澤Nozi

私も自力で海外に移住した1人です。ロングステイを入れると、東南アジア、ヨーロッパ、アフリカ、南米の4大陸で、好きな国に滞在して20年間暮らしました。この記事は最新のデータと体験談を交えてお伝え致します。

海外移住の「メリット」と「デメリット」

誰にでも共通する海外移住のメリットとデメリットを見て、イメージを膨らませていきましょう。

海外移住のメリット

海外移住のメリットはなんといっても今あるストレスがなくなること。自分に合った場所で生活でき、自分のペースで過ごすことができるため、外的なストレス要因を取り除くことができます。また日本より物価が安い国に移れば、今よりも裕福な生活を送れる可能性もあります。

「心に吹く新しい風」を感じられる

Change is as good as holiday 「転換は休養に値する」という英語のフレーズがあるように、変化は心にポジティブな影響を与えてくれます。日本でしている仕事と全く同じ仕事をしていても、新しい環境で暮すことで探求心や好奇心が満たされる毎日が送れるでしょう。また、新しい言語と文化の中で暮し、困難を自分の力で乗り越えていくことで、自分の新たな一面を発見したり、柔軟性と適応力が育つことで自信にも繋がるでしょう。

海外移住を考える一つの理由として、日本の閉塞的な文化から出て、奔放な環境で生活したいということがあるようです。海外の人の仕事、家族、信仰、価値観を学ぶと、日本の「普通」は「世界の常識」でないことがよくわかります。

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自分の身体にあった気候で過ごせる

日本には、四季折々の景色を楽しめる美しい自然があります。桜や紅葉、パウダースノーが楽しめる日本は世界で有名で、「一生に一度は日本に行ってみたい」と夢見る人も大勢います。しかし、人口密度が高く都市化が進んだ日本では、そういった自然が楽しめる場所も少なく、寒暖の差が辛いという事も事実です。日本では5人に2人以上が花粉症を持っているという環境省の調べを見ると、花粉症から逃れることもメリットとして挙げられそうです。

海外で自分の過ごしやすい気候の国を選んで住む事ができれば精神的なストレスが軽減され、身体も心も健康を保ちやすくなります。

優雅な暮らしができる

国によっては、日本と同じ生活費で優雅な生活を送れる国があります。日本と同等の生活をすると生活費が抑えられることは確実ですが、治安や便利さの面から中間層よりも上の収入のあるエリアに住むケースが多いでしょう。NUBEOでは、各地域の物価を詳細に調べることができるので、こちらを利用して自身の収入に見合った国を選定してみるとイメージがふくらみそうです。また、不動産物件をオンラインで見ることもできるので、気になる都市の家賃や間取りなども調べることができます。

北澤Nozi

Google翻訳にURLを入れると、現地の言語から他の言語にウェブサイト全体が翻訳されるので、現地の情報を収集するのにとても便利です。英語でかかれていないサイトを見ることで、外国人向きでない現地の情報を得られることが利点で、私もいつもお世話になっています。

海外移住のデメリット

海外移住のデメリットは日本での当たり前が当たり前でなくなること。夜に外へ出かけることが当たり前にできる治安の良さや、商業・公共サービスともに手厚く丁寧であること、宗教・文化上で普段当たり前に感じていたことが当たり前にできなくなってしまう障壁があります。

日本よりも治安の悪い国へ移住するということ

世界で最も治安の良い国日本から出るということは、世界のどこに行っても治安が悪く感じる、ということです。日本に事件がないわけではありませんが、米国や欧州の経済大国でも犯罪の頻度や凶悪度、種類は日本人としては想像が及ばない程でしょう。物価の安い国では、富裕層と同じ生活をする外国人というのは、ターゲットになりやすい事も事件の実例からわかります。自己防衛能力、危険察知能力を高める事は必須ですが、小さな子供も含めた家族での移住であれば、不安が大きくなります。

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万が一の場合に医療施設を利用するとき

インターネットが不自由なく使えるような都市部であれば、英語の通じる医療施設は見つかるでしょう。しかし、日本とのシステムの違いが理解できなかったり、医師の診断に自信を持てず不安になるケースがあります。こういう時に、清潔で安全、ある程度は医師や設備を信用できる日本が恋しくなるでしょう。また、日常会話は英語ないし現地語で交わすことができても、医療用語を交えた複雑な会話になると言語の不自由をする、という人も多いようです。

言語、宗教、文化習慣の違いが辛くなったとき

こういった違いこそが移住の醍醐味ですが、いつも楽しめるわけではなく、不安やストレスに繋がるデメリットにも成り得ます。とくに宗教色の強い国では根本的な価値観や考え方の違いにより、現地の人を理解できないと感じると強いストレスになってしまいます。一緒にビジネスをして行く場合は避けられないストレスですが、身体は海外で仕事は日本という環境ではストレスはかなり軽減されます。

日本人に人気の海外の移住先

移住先ランキングと特徴を見て見ると、日本人に人気の海外移住先は、日本からも馴染みがある国(アメリカ)や、英語が通じやすい国、文化・価値観の似ているアジア圏、移住のハードルが低いワーキングホリデー協定国があげられます。

参考:外務省「外務省統計2022年、永住者の衰退」

ダントツ一番人気「アメリカ」

かつてから海外移住先として人気のアメリカは、永住者の約半分を占めています。労働ビザや年金ビザが取りにくい国ですが、移住分散ビザと呼ばれる移民ビザがあります。抽選でビザが当たるので、グリーンカード宝くじのようなものです。1991年以降、6000人の日本人がこのビザを取得して米国に移住しています。

英語圏が圧倒的な人気国

10カ国中、5カ国が英語圏で、全体の8割近くが英語圏に移住しています。このことから、英語以外の言語・文化は住みにくいと感じられていることがわかります。しかし、これらの英語圏の国は他国から人気が高く永住権を取得するのが難しい国でもあります。

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文化、価値観の似た国

ドイツ人の真面目な性格は日本人と似ている、と言われます。同じ東アジアにある韓国も、文化や価値観が似ていると言われます。日本語の単語も韓国語に多く引用されているので、言語を学びやすいという魅力もありそうです。

ワーキングホリデー協定国

10カ国中、7カ国がワーホリ協定国に認定されています。協定国は世界で26カ国あり、海外移住上位10カ国で協定国でないのはアメリカ、ブラジル、英国です。ワーキングホリデーの取得資格があるのは18歳から30歳までで、種類は就労ビザ、期間は1年です。ワーキングホリデーがきっかけで移住を決めた人が多いことが予想されます。

北澤Nozi

オーストラリア、ニュージーランド、カナダは米国と英国からの移住者も多く、競争率が高いです。審査はポイント制で、移住ビザ取得候補者の学歴や職歴、またその国が求めている人材であること、年齢などでポイントが加算されます。もっと移住しやすい国はないのでしょうか?

移住するためのビザが取りやすい国

日本に近くて住みやすい東南アジアのビザ

以下の東南アジア諸国は物価が安く、ビザが取りやすいことで移住先として人気を集めています。どちらも永久ビザではありませんが、延長が可能です。また、両方の国でリタイアメントビザを取得できます。

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MM2Hビザ(マレーシア)

「Malaysia、 My 2nd Home」という名のビザは年齢制限や宗教の制限がなく、基本的には経済面の審査をクリアすれば10年のビザが発給されます。日本以外に拠点を移してリスクヘッジをしたいと考える会社経営者や、割と治安の良い南国でゆとりのある生活をしたいと考える家族がマレーシア移住を考える大きな理由となっています。マレーシアの気候は一年を通して25度~33度、朝晩は少し気温が下がり涼しく過ごしやすいです。

観光ビザ(フィリピン)

フィリピンは観光ビザだけで3年滞在することが可能です。東南アジアの中で最も英語が綺麗な国、英語が通じる国として知られているので、第3カ国語を学ぶ自信のない人にお勧めです。

ヨーロッパでもチャンスがある!

ヨーロッパへの移住は文化、言語、資金の面でハードルが高い印象がありますが、最近はこのビザを利用してヨーロッパ移住のチャンスを掴む人が増えています

個人事業主ビザ(オランダ)

オランダで事業を始めたいという人に支給されるビザです。これは1912年に結ばれた日蘭条約によって日本人のみに認められた特権です。初期投資資金は、55万円。ビザ申請者がオランダの会社に登記します。オランダの公用語はオランダ語 (Dutch) ですが、殆どの人が訛りの少ない英語を話すので、言語の心配も緩和されます。事業主としての税制メリットがあり、税金を抑えることができる他、日本と協定を結んでいるため二重課税されないというメリットもあります。

リタイアメントビザ

世界40カ国以上でリタイアメントビザを発給しています。アジア、中米、南米、アフリカ、欧州と、幅広い地域から選ぶことができます。基本的な考え方は、「現地に移住して働かなくても(=現地人の雇用の機会を奪う事なく)生活ができる貯蓄のある人」という概念です。アジアでは上記二カ国の他、タイ、インドネシアでも取得可能です。

投資家ビザ

対象国に十分な投資をしている場合は永住権が支給されることがあります。その中にはアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの人気国も含まれています。投資額は大体億単位で、最高はニュージーランドで約5億円です。

海外移住のロードマップ

まずはデスクリサーチで調査、いつ移住するか具体的な長期計画を立てる

海外移住する国の検討がついたら、事前準備を始めましょう。子供の教育に合わせたタイミングで、仕事のマイルストーンで、といったタイミングが一般的ですが、まずは資金がいくらかかるのか? それを準備するためには何年かかるのか? が重要な指標になります。先ほどご紹介したNUBEOのようなサイトを使ったり、現地で生活している人のブログやサイトを見たり、ロコタビを利用して現地に住む日本人の話を聞いたりすることも有効ですが、百聞は一見に如かず、ロングステイをお勧めします。

デスクサーチで押さえておきたい内容例
  • 航空券
  • 現地での生活費
  • ビザ申請料金
  • ビザ申請条件となる資金
  • 保険料

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ロングステイで移住後の生活を模擬体験! 物価や医療、知りたいことが全部わかる

ロングステイとは、自分が拠点とする場所(日本)以外で生活することを目的として長期滞在することです。何でも揃っているホテルで生活するのではなく、アパートなどを借りて一か月以上の滞在をすると、不便な点やその解決策も見つけることができ、移住の情報収集に役立つでしょう。

把握しておくべき生活費一覧
  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 食費
  • 交通費

ロングステイでもっと奥まで調査!

もしもの時の医療機関、設備・対応・料金を調査

言語もシステムも違う海外の医療機関にお世話になることを覚悟して、医療機関にも足を運ぶことがお勧めです。歯科のクリーニングや血液検査など、大がかりな処置を要しない件で歯医者、内科などで診察してみてはいかがでしょうか。緊急を要しないので海外保険料ではカバーされない内容ですが、これは視察としては有益な投資になります。

総合病院の受付で話をしてみるのも良いでしょう。日本語または英語の通じる医師はいるか等を質問して受付の方の英語レベルや知識、対応からも参考になる情報が得られます。

リタイアメントビザなら、介護施設の視察も是非

介護施設、高齢者養護施設などは国によって様式が異なります。高齢になって、または身体が不自由になったとき、言語や文化の違う環境でやっていけるのでしょうか? また、費用はどれくらいかかるのでしょうか? 永住を考えるのであれば、そういった不安を解決し、長期の計画を立てることも必要になります。ロングステイ中に是非、施設を訪れたりして現地の状況を把握しておきましょう。もしも、何かあったら日本に帰ろう、という決断になれば日本の家をどうするべきか、という判断にも関わってきます。

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まとめ

「海外に住めたらなぁ」という漠然とした想いが、「こうしたら海外に住める」という具体的な考えに変わってきたのではないでしょうか? 多くの人が言語の違いを心配しますが、言語は真剣にやり続ければ必ず乗り越えられる関門です。みなさんが日本語を喋れるように、英語や現地の言葉を絶対に喋れるようになりますので、言語を心配して海外移住を諦めてしまわないで下さいね。皆さんが自分の思い通りのライフスタイルを送れるように、応援しています。

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北澤Noziセカビズライター
通年20年の海外経験があり、南アフリカと日本を行き来する生活を送っています。市場調査員として南アフリカの企業と関わり、フィールドワークの中で見えてきた「今、南アフリカで起こっていること」を日本の方と共有する記事を書きます。興味のあることは人権、環境、ビジネス、社会問題、サブカルチャーなどのジャーナリズム。趣味は料理とキャンプです。